日本一のもみの木
先日の予土線の取材で「日本一のもみの木」を撮影してきました。樹齢約300年、幹周り7.8mで日本一大きいもみの木として認定されています。山深い集落の中にあって、なかなか見つけることができず、地元のおばあちゃんに聞いてようやくたどり着きました。
大きさの迫力はすごいのですが、大きく分かれた2つの幹がお互いに背くようにニョキニョキっと伸びているので、とにかく構図を取るのが難しく、1時間ぐらい幹の周りをグルグル回っては考えていました。有名な巨樹って、たいてい形が整っていて、パッとしゃがんでパッと撮影できるイメージだったのですが、このもみの木はホントどう撮ったらよいのか分かりませんでした。
いつもお世話になっている巨樹写真家の吉田繁さんに電話をして、撮り方を聞こうかと本気で考えてしまいました。吉田さんの写真集を見ると、世界最長寿の木はなんと約4800歳!この300歳のもみの木なんてまだまだ若造。三十ウン歳の私なんていったい・・・。
たった三十数年間しか生きていないのに、衝撃的なことが本当に多かった。4800年も生きるとしたら、どれだけの苦難が待っていることだろう・・・。
この300歳のもみの木は、太い枝が何ヶ所も朽ちていて、とても痛々しい。だけど、その脇から右に左にヨロヨロとしながらも、上へ上へと伸びていく姿に心打たれてしまいました。
人間どんなにがんばっても100年生きられるかどうか。だけれども巨樹とは違って歩いて移動することができるし、豊かな感情を持ち合わせている。僕に与えられた時間はどのくらいか分からないけれど、後悔しないよう、前へ前へと生きて行かなくては・・・。
ふと、今日はそんなことを考えていました。
明日もがんばろう。
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コメント
デッカイもみの木ですね。
線路沿いにあって欲しいです(笑)
列車が豆粒になっちゃうかな・・・・
人間なんて、ちっぽけな存在だと気付きますね。
予土線と言えばC58ですね(私はホントに現役高校生?)
投稿: 鉄道亭写太郎 | 2011年3月25日 (金) 13時55分